フリゲート(英語:Frigate)は、軍艦の艦種の一つ。時代により様々な任務や大きさの軍艦に対して使用された名称である。フリゲイトとも呼ばれる。
帆船時代は戦列艦よりも小型・高速・軽武装で、戦闘のほか哨戒、護衛などの任務に使用された船をフリゲートと称した。現代では、対潜・対空作戦能力を有し、揚陸部隊、補給部隊、商船団等の護衛を任務とする艦をいう。しかしながら、フリゲートとして知られる多くの艦とその上のクラスである駆逐艦や巡洋艦等との区別はその時代、戦場での役割、保有する国家の用法によって異なっている。
「フリゲート」という言葉があまり一般的でない日本では「艦」を付してフリゲート艦と呼ばれることも多いが、厳密には誤用であり、「フリゲート」のみで一つの艦種を表す。しかし「フリゲート艦」も慣用的に用いられることが多い。
「フリゲート」の語源となったのは、「フレガータ」(fregata)と呼ばれる小型のガレー船である。フレガータは地中海で文書の伝達用などに用いられた。17世紀のイギリスでは、この「フレガータ」をもとにした小型高速の軍艦が登場し、「フリゲート」と呼ばれた(大航海時代は、主に王室直属の船であった)。
18世紀半ばには、新しいタイプのフリゲートが、イギリスやフランスで現れる。近代帆船の等級艦のうち、5、6等級艦にあたる小型艦である。勅任艦長が指揮を執る。主な任務は、哨戒、連絡、通商破壊。戦列を組むような大きな海戦では、戦列艦の補助を主に行った。初期のフリゲートでは、砲数は28 - 36門で砲列甲板は単層であった。1790年代後期に設立されたアメリカ海軍の主力は砲数44門の新型フリゲート(Super-frigate)で、やがて米英戦争が勃発するとその高火力と頑丈さが確認され、砲数38門かそれ以下のフリゲートしか保有していないイギリス海軍は優勢状況以外での交戦を禁じた。スーパーフリゲートへ対抗するように大型・重装備化が進み、砲数44 - 56門、二層の砲列甲板を備えたものが登場するようになった。
大砲の発達により、多数の砲を並べた戦列艦は、防御に致命的な欠陥をさらす事になる。そこでフリゲートに装甲を施す事により、新たに「装甲艦」が登場する。装甲艦は徐々に大型化していき、中にはかつての戦列艦を超える大型艦も現れ、戦艦および装甲巡洋艦へと発展していく。その一方で装甲防御を施さず、装甲艦の補助に回ったフリゲートは「巡航船 "cruising-ships"」と呼ばれるようになり、それは「巡洋艦」となった。フリゲートという艦種が復活するのは第二次世界大戦の時期になってからである。
第二次世界大戦までのフリゲート
オーストラリア海軍のリバー級フリゲート1930年代後半、ドイツの通商破壊の脅威を懸念したイギリスは、速力は低いが大きな航続力を持った船団護衛艦を多数装備してUボートを初めとするドイツの通商破壊部隊に対抗しようとした。この目的のために建造された艦がコルベット(Corvette)(フラワー級、キャッスル級等)である。コルベットは民間の造船所でも建造できるような大きさと構造を持ち、大量建造に適していたが、船型が過小で外洋での活動に支障があったため、コルベットの主機を2セット装備したより大型高速のタイプが計画された。これがフリゲート(リバー級、ベイ級等)である(計画の経緯から当初は2軸コルベットと称した)。コルベット、フリゲートはいずれも帆走軍艦時代の艦種名で、船団護衛艦を意味しないが、従来無かった任務の艦を作るにあたり、昔の呼称を復活させたものである。同種の任務を持つ艦としては護衛駆逐艦(Escort Destroyer/Desroyer Escort)があるが、それが艦隊駆逐艦の主任務を護衛に振り替えたものであるのに対して、フリゲートは当初から船団護衛を主任務とし、それに適する構造・性能を追求した点に相違がある。
アメリカ合衆国は、イギリス向けのレンドリースとして多数のフリゲートを建造する一方、自国向けにも建造し、タコマ級哨戒フリゲート(Patrol Frigate)として運用した。またその他に、カリブ海やアメリカ東海岸に出没したUボート対策としてイギリスからコルベットを逆レンドリースし、また少数を建造して運用した。タコマ級哨戒フリゲートは戦後、18隻が海上自衛隊に貸与されている。
旧・日本海軍については、大戦末期に大量建造された船団護衛用の海防艦がフリゲートに相当する。船団護衛の際に、司令艦となる甲型・乙型、司令艦の指揮下で護衛任務にあたる丙型・丁型があった。
現代のフリゲート(第二次世界大戦後)
タコマ級フリゲート
イギリス海軍 23型フリゲート
フランス海軍 ラファイエット級フリゲート
アメリカ海軍 オリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲート
クリヴァークI級 フリゲート第二次世界大戦で船団護衛や対潜戦闘の主力として大量に生産された駆逐艦より小型・低速の艦が、戦後、イギリスに倣って「フリゲート」の名称で呼ばれるようになる。
やがてフリゲートは大型化・高速化していき、かつての駆逐艦と同程度ないし上回るほどにまで発展した。一方で駆逐艦も大型化していき、かつての軽巡洋艦を上回るサイズにまで拡大した。
戦後の潜水艦技術の発達にともなって、それに対抗する対潜作戦を担うフリゲートの価値も大きく上昇した事。そして駆逐艦ですら大型、かつ高価な艦となった現在では、多くの国で水上戦力の主役の座を占めている。ただし中小国ではフリゲートすら高価に過ぎ、コルベット以下のクラスが主力になっている場合も多い。
フリゲートは一般的には駆逐艦より小型のものを指すが、上述の通り大型化して旧式で現役の駆逐艦すら上回ってしまった。また戦後の一時期は駆逐艦以上の艦がミサイルを搭載し、ミサイル未搭載のフリゲートとの区分とみなされていた頃もあったが、、現代ではフリゲートもミサイルを搭載し、駆逐艦との区別は次第に曖昧になってきている。フリゲートという艦種の明確な定義はなく、各国が独自に分類しているのが実情である。
海上自衛隊
海上自衛隊の護衛艦を艦種記号で見ると大型水上艦には駆逐艦を意味するDD/DDG/DDHを使用し、基準排水量2,000トン以下の水上艦には護衛駆逐艦を意味するDEを使用しており、フリゲートとは称していないが、創設期のアメリカからの貸与艦の一部として、艦種記号PFを使用するタコマ級哨戒フリゲートを運用していたことがある。
イギリス海軍
イギリス海軍では艦隊防空ミサイルを搭載して艦隊の護衛に当たる水上艦を駆逐艦(ミサイル駆逐艦)に分類し、それ以外の護衛艦をフリゲートと分類している。そのため駆逐艦より大きいフリゲートも存在する。
フランス海軍
フランス海軍は駆逐艦という艦種を使用せず、大型の水上戦闘艦を全てフリゲートとしているが、艦種記号はNATO海軍の分類に従って駆逐艦級のDとフリゲート級のFに区分している(Dに分類されているクラスは、外国語訳に当たっては駆逐艦とされる)。
アメリカ海軍
アメリカ海軍は第二次世界大戦中に哨戒フリゲートを運用したが、その系列は戦後に続くことは無かった。アメリカでは、船団護衛用として護衛駆逐艦の流れを汲む艦を航洋護衛艦(Ocean Escort;艦種記号はDEのまま。1軸推進であることが特徴)として装備し、フリゲートの名前は巡洋艦と駆逐艦の中間の大きさの艦に与えていた。この時期のフリゲートの艦種記号はDLで、これは「Destroyer Leader(嚮導駆逐艦)」の頭文字である。
1975年に至り、アメリカも他国との共通化を図ることになった。従来のフリゲートのうち大型の艦は巡洋艦に、小型の艦は駆逐艦に分類し、従来の航洋護衛艦をフリゲートと改め、艦種記号も新たにFF/FFGを与えた。オリバー・ハザード・ペリー級は計画当初は哨戒フリゲートの復活として考えられ、艦種記号もPFとされていたが、この分類変更によって、ミサイルフリゲート(FFG)として建造されることになったものである。アメリカでは本級以降はフリゲートの建造を行っておらず、これから先も行う計画はないためFF/FFGの艦種記号は消滅することになると思われる。
アビランド ケイソ グズア 月の宿 トラム 太鼓判 バロイ ガリウム ジョーカー スーパー プチブ ダムウェ フット チルドレン シーズン ポインセ キッチン メンチ ナラティブ 河童大王 アービト キャリア カララー ダブルシン ガッツ カフス ビジョン デバイ マスゲ シェード ナル 華麗 プロジェト スタート スタンド ハノー リアリ スヌーピ アオザイ フォトメ ビンバ シネコン スローガン ライン センナ ハイマツ アコード フォカマイ スコア ケブキ
アメリカ海軍ではフリゲートに替わる小型艦として沿岸海域での作戦能力を重視した浅喫水の沿海域戦闘艦(LCS:Littoral Combat Ship)と呼ばれる艦を計画しているが、これの艦種記号はLCSになるとしている。
ソ連・ロシア海軍
ロシア帝国海軍は伝統的なフリゲートや装甲フリゲートを保有していたが、その末期には通報艦などに類別して運用しており、それら艦艇を継承した赤色海軍・ソ連海軍では設立以来フリゲートという艦種が存在したことはなかった。これに対し、西側諸国ではソ連海軍の警備艦や小型対潜艦など、および国境軍の国境警備艦の一部をその艦の規模からフリゲートに分類した。しかし、その分類は一定しておらず、例えば1135型警備艦は「クリヴァク級フリゲート」と呼ばれる一方、「クリヴァク級駆逐艦」と呼ばれることもあった。また、「グリシャ級コルベット」と呼ばれることの多い1124型小型対潜艦も「グリシャ級フリゲート」あるいは「グリシャ級軽フリゲート」と呼ばれることもあった。
ソ連崩壊後、近代化を図るロシア海軍ではそれまでの用途別艦種を一元化する多用途艦としてフリゲートや駆逐艦の建造計画を開始している。そのため、現在および今後建造される艦艇には正式にフリゲートの類別を持つものが登場する。
その一方で、冷戦終結後はソ連海軍の実態も情報公開が進み警備艦や小型対潜艦といったソ連独自の類別もよく知られるところとなっているにも拘ず、西側諸国では依然としてそうした艦艇をフリゲートと呼び習わす習慣が残っている。そのため、西側諸国ではロシアで新たに建造している制式分類のフリゲートと西側でいうところの通称のフリゲートとが混同されている場合がある。